初めての料理
ここは緑豊なグランシェフ王国。
私は両親と共に、幼馴染のリゾットがいるこの国へ泊まりに来たんだぜ!
リゾット元気かなあ〜。元気だよね。
私たちの国とグランシェフは同盟関係にあるし、最後に会ったの四日前だしね!
で、無事に着いて、元気なリゾットといっぱい話して、今は真夜中。
旅の疲れで、今日はぐっすりと眠れると思っていたんだ。が
「なんでこんなにお腹いたいのぉ・・・!!」
私は個室を借りていた為、助けを呼べず、全く眠れない。
それに夜中だし。迷惑になるし・・・。
しっかし何か変な物でも食べたっけ?
今日食べた物で一番怪しいのは・・・っと
・朝食
トースト
目玉焼き
サラダ
牛乳
・昼食
ミートスパゲッティ
ほうれん草の和え物
・夕食
カレー
金平牛蒡
りんご
自分で作ったおはぎ
どう考えたって自分で作ったおはぎだろぉぉぉぉぉ!!!!!
「
様にその様な事させられません!!」
って断られたけど・・・粘って粘って粘りまくった結果に厨房使わせてもらった意味ないじゃん!
皆においしいおはぎを食べてほしかったのにな・・・料理初めてだけど
断ってくれてたアンタ、意外と正しかったよ
あ。そういえばリゾットだけは食べなかったな。・・・なんで?
失礼だろ!!その判断は正しかったとは思うけど!!
そもそもリゾット以外の人は全員食べたのに私だけってどうゆうこと?
嫌がらせですか、神様。
いや・・今はそんな事気にしてる場合じゃない。
とにかく、もう死ぬんじゃないかってくらいお腹痛い。破裂しそう・・・!!
「とりあえず・・トイレに・・!」
ベッドから降り・・・・アレ?足に力が入んない・・。・・・立てない?
おお・・腹痛て恐いな・・。その前に私のおはぎが一番恐い。
折角母上に教えてもらったのに。今だから思うのかもしれないけど母上が神に思えてきた。
どっかでやり方間違えたかなぁ・・。いやいや。ちゃんと教えてもらった通りにしたはず・・・
・・・駄目だ。難しく考えない方がいい。
余計に具合悪くなってきたかも・・・呼吸も苦しいし・・・
ヤバイ!ゼエゼエ言ってきた・・!!
そんなこんなで私は四つん這いになってドアを開けようとした時だった。
とんでもないことに気づいた。
(私の部屋・・トイレから一番遠かったんだ・・・!!!)
いつもこの部屋借りて寝てるけどそんなこと気にしたこと無かったもんな。
一番初めに来たときこの部屋にするって言った自分が憎い。
私も一応一国の王女だし・・・。グランシェフと同盟関係にある。
その同盟相手国の王女が廊下を四つん這いになってゼェゼェ言いながらトイレに行ってるなんて・・・見られたら我が国の恥だ!!
もちろん私自身もすっごい恥ずかしい。
国の評価も落ちるだろう。それだけは何が何でも避けなければ!
最悪、同盟破棄ってことも・・・?
「・・・・迅速に行動しなきゃ・・・」
とは言ったものの、痛みには勝てず、ただのろのろと進むばかり。
ちくしょう・・この痛みさえ無ければこんなことには・・・
数分間そんなことを考えながら廊下を突き進んでいた結果、
もうすぐの角を曲がれば目的地(トイレ)は目と鼻の先だぜ!!!
これまで誰にも会わなかったのが不幸中の幸いってか。よく頑張ったぞ私!!!
よし!角まであとちょっとだ!お腹の痛みは変わんないけどなんかやる気でるなぁ。
呼吸も楽になってきたんだけど
そして
やった・・やったよ・・・!角に着いたよ!
さあ!行け私!!
喜びの瞬間になるはずだった。
「
?何やってんだ?」
おぉぉぉぉまえぇぇぇ!!向かいの部屋で寝てたんじゃなかったのかぁぁぁぁぁぁ!!!?
最後の最後でいっつもこれだぁぁぁぁ!!!
「べっ、別にアンタのためじゃないんだから!!」
ぅおーーーい!!
私の頭どうしたんだーーー!!!
お腹痛すぎて頭までおかしくなったのかーーー!!
ツンデレになっちったよおおおお!!
リゾットも謝るからそんな目で見るなぁぁぁぁ!!!!
目は口ほどにものを言うってしらないのか!!
「・・・ごめん。お腹痛すぎておかしくなってた。今の気にしないで。あと、今日ここで会った事は誰にも言わないでください。お願いします。」
言っとかないと・・・ね
「言うつもりなんてさらさらないさ。腹痛の原因はあのおはぎ・・・か?」
「何故わかった!!?」
「誰でもわかることだ。今からトイレに行くんだろ?連れてってやる」
「え?ほんと?・・でも迷惑になるし・・・すぐそこだし。自分で行くよ。」
「このままってのは国の王女としてマズイだろ。お前も王女としての自覚を持てよ・・・」
「そう・・・・・だね」
てなわけで私はリゾットにトイレに連れて行ってもらった。
翌日。
「ぬおおおおおおおお!!!は、腹がああああああああああああ!!!!!」
「
様はおはぎに何をお入れになったのだ・・・・・・!!!!!??」
「もう我慢できん!!トイレは俺のものだあああ!!」
「させるかあああああ!!!」
私は心に決めた。
もう二度と料理なんか作らない!!!
人間笑っとけばいい